2009年10月22日

Le Château de Costaérès コスタエレ城に住んでいた小説家

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  ブルターニュでもPeros-Guirec ぺロス・ギレックあたりにしかないla Côte de Granit Rose グラニット・ローズ海岸。赤みがかった花崗岩の巨石が海岸を埋め尽くしている風景は一度見たら忘れられないほど素晴らしい。この風景を愛して多くの著名人が別荘を建てた。たとえば以前紹介したエッフェル氏のお屋敷は上の写真の右端を回り込んだ場所にある。

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  そして岸恵子さんが案内するとっておきフランス旅に出てきたSt-Guirecサン・ギレッグの祠が左下にうつっている。そして今日紹介するLe Château de Costaérès コスタエレ城は左上に浮かぶ島に建っている。ポーランド出身のエンジニアが1892年に建築したstyle néo-médiéval (新中世スタイル、こんな呼び名があるのかどうかわからないが)の別荘だ。

  ここに住んだ有名人が1905年にノーベル文学賞を受賞したHenryk Sienkiewicz ヘンリク・シェンキェヴィチさんだった。彼もポーランド人で持ち主の友人であったためだ。「ぶるぶるぶる ブルターニュ大好き」で篠沢さんは別荘があるという記述をミシュランガイド・Guide vertで読み「驚いて、百科事典などでシェンキーウィツの項を見たが、ブルターニュとの結びつきなど一言もない」と書いておられる。日本ではほとんど誰にも知られていないかもしれないが彼はここに1898-99年まで住んでいた。(念のためGuide vertで確認したが2006年版にはヘンリク・シェンキェヴィチさんについての記述はなかった。私の持っているもっと詳細なガイドブックにも彼の名前が載っていただけだが、ネットで検索してみたらいろいろな情報がでてきた)。

  そして篠沢さんが読んだという"Quo vadis ?" クオ・ワディスはノーベル文学賞の決めてとなった作品と言われている。それゆえ1905年にノーベル文学賞を受賞してからこの城は別名Le Château de Quo Vadis クオ・ワディス城と呼ばれている。だが残念ながら内部を見学することはできない。

  余談ながら2008年のノーベル文学賞受賞者、Jean-Marie Gustave Le Clézio ジャン・マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオさんもブルターニュに住んでいる。もう少し西のBaie de Douarnenez ドアルヌネ湾だ。

  


  <Henryk Sienkiewicz ヘンリク・シェンキェヴィチさんの本>

  クオ・ワディス〈上〉 (岩波文庫)
  クオ・ワディス〈中〉 (岩波文庫)
  クオ・ワディス〈下〉 (岩波文庫)
  ネロ帝治下のローマを舞台とした歴史小説。1895年にポーランドの新聞に連載され、1896年に出版された。



   < Côte de Granit Rose グラニット・ローズ海岸 関連エントリー >

  オペラ座の怪人とブルターニュ
  静謐
  ペロス・ギレックの海




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2009年10月20日

「アイルランド 美しき旅」 旅 2009年 11月号

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  先週ケルト音楽のコンサートがあった。北島トラディショナル・ナイト13 ケルト音楽の夕べ バグパイプとフィドルの響きで演奏したのはKAAZ(カーズ)。スコットランドのハイランド・パイプとフィドル、ピアノでケルト文化圏の音楽が演奏された。第一部はスコットランド。第二部がブルターニュとアイルランドだった。

  ブルターニュ育ちのサラとパトリックという兄弟と一緒だったのだが、演奏が始まってすぐにサラがバグパイプの音を聞いて「日本に来て2年になるけれどはじめてノスタルジーを感じた。ブルターニュが懐かしい」とつぶやいた。子供のころから聞きなれた音は心の奥にしっかりと刻まれ忘れることなどないのだ。私はまだ行ったことのないスコットランドに行きたくなった。そして北アイルランドにも・・・

  ちょうど旅 2009年 11月号 [雑誌]が「妖精の家、ツイードの故郷、世界遺産・・・ ダブリンから南へ北へ、アイルランド 美しき旅」という70ページの特集を組んでいる。これが旅ごころをくすぐるのだ。

  新潮社のホームページにはトリニティ・カレッジの旧図書館の写真があって見とれてしまった。何といってもここには装飾写本・ケルズの書があるからだ。3年前に実物を見たときの感動がよみがえってきて思わず旧図書館の写真をダウンロードしてパソコンの壁紙にした。本を手に取って眺めることはできないのだがベンチがあってそこでこの写真の光景を目の当たりにしたことがまるで昨日のようだ。

  ああ。旅したい!もう一度「ケルズの書」を見たいし北アイルランドの岸壁に立ってみたい。


  日本で購入できるthe book of kellsの書籍・DVDetc.





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2009年10月18日

「ぶるぶるぶる ブルターニュ大好き」を読んで感じたこと

  フランス、特にパリについて書かれた本は多いがブルターニュの本となると必死で探さないとお目にはかかれない。そんな貴重な本が「ぶるぶるぶる ブルターニュ大好き―森と海の国」だ。

  「ブルターニュ大好き」と言っていただきうれしいが、いくつか疑問を感じる記述がある。まず前書きに「さらに、ここが凄い。家庭でケルト語で暮らしている人口が今も50万人に達する」とある。そうであればいいのだが、そんなにブレイス語は話されていない。NHK テレビでフランス語 La langue bretonneにいきさつは書いておいたが、現実には復興運動を続けてやっと20万人といったところだ。

  では第1章にはいりたい。ナントに残る15世紀のブルターニュ公爵の館とはどこを指すのかわからない。歴代の公爵は現在の城が建っている場所で暮らしていたはずだが・・・ルイ12世とアンヌが結婚式をあげた礼拝堂も今は残っていない。ブルターニュ再統一の意義も参照してほしい。

  サン・タンヌについてはアンナ信仰Saint Anne サン・タンヌのパルドン祭でも説明しているが、ブルターニュの守護聖人としてあがめられ非常に愛されている。ブルターニュにはアンヌはブルターニュで生まれ結婚していたが天使がガリラヤにその身体を運び、その後再婚してイエス・キリストの母、マリアをさずかったという伝説がある。さらに余生はブルターニュに戻り貧者を助けて生涯を終えたというものだ。アンヌをたずねイエス・キリストもブルターニュに来たという。

  第二章のレンヌの記述だが、アンヌが婚約式をあげた礼拝堂はもう残っていない。またブルターニュにはles Enclos Paroissiaux とよばれる特殊な教会がある。中でも有名な3か所がSt-Thégonnec サン・テゴネック、Guimiliau ギミリオー、Lampaul-Guimiliau ランポール・ギミリオーだ。篠沢さんはGuimiliau ギミリオーの「ギ」は「聖」の意味らしいと書いているがこれはブレイス語のGwic (フランス語のbourg、集落や村) とSaint Miliau 聖ミリオーをくっつけたものでここでは聖なるという意味はないだろう。
  
  Douarnenez ドアルヌネにはトリスタン島があるが、トリスタンと白い手のイズーが暮らした城は内陸部のCarhaix カレにあったようだ。

  また地図はできればフランス語表記も付け加えてもらいたかった。篠沢さんご本人も書いているようにブルターニュの地名や人名にはブレイス語も多いので、この本を読んで旅をしようとしても綴りがわからなければ検索できないからだ。引き合いにだされているBretagne (Michelin Green Guides)は中身がアルファベット順に並んでいるので綴りが重要になるからだ。

  


  <関連書籍>

  ●ブルターニュの基礎知識は田辺保さんの著書で!
  ブルターニュへの旅―フランス文化の基層を求めて (朝日選書)
  フランス 巡礼の旅 (朝日選書)
  ケルトの森・ブロセリアンド


  ●「ケルト」についてはその概念じたいがあいまいなので、原聖さんの著書がおすすめ。
  ケルトの水脈 (興亡の世界史)
  <民族起源>の精神史―ブルターニュとフランス近代 (世界歴史選書)
  



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2009年10月15日

新刊本 「ぶるぶるぶる ブルターニュ大好き」

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  新しくブルターニュに関する本が出版されているのを見つけた。篠沢秀夫さんの「ぶるぶるぶる ブルターニュ大好き―森と海の国」である。篠沢秀夫さんといえばフランス文学の魅力をわかりやすく伝えてくれる「フランス文学講義」をシリーズで購入し昔からずっと愛読していた。

  また2002年に出版された「フランス三昧 (中公新書)」でもブルターニュについてふれている。その一部をここで紹介させてもらおう。

  
「現在の中に眠っている壮大な過去」が自分の琴線に触れた土地を我々は愛する。ぼくにとってはブルターニュだ。いつも全ケルト民族のシンボル「トリスケル」をネクタイの上に吊っている。さらには新たに国籍を得る人であれ、こういう感動と参加の意志が強ければ、先祖代々の国民と変わらない。古くからの住民にせよ、個人は新たに生まれる新参者だ。周りの人々によって育てられるにせよ、物を感じるのは自分である。


  私にとっても「自分の琴線に触れた土地」はブルターニュで、はじめは1年だけと思っていた滞在が通算すれば7年近くになってしまったほどその魅力に魅せられてしまった。

  「ぶるぶるぶる ブルターニュ大好き」は7回のブルターニュへの旅をまとめた読む価値のあるブルターニュ紀行だが、どうしても気にかかる記述がある。フランスについては私よりもずっと詳しいことは十分承知しているが、あえて指摘させていただく。具体的な記述を書くと長くなるので次回にしたい。 

   
    < 関連エントリー >

  「ぶるぶるぶる ブルターニュ大好き」を読んで感じたこと
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2009年10月13日

フランス大統領夫人のホームページ開設

  フランスの大統領夫人Carla Bruni カーラ・ブルーニさんが新たにCarla Bruni Sarkozyというホームページを立ち上げた。カーラ夫人の行っている慈善活動を宣伝し、好感度アップを期待しているようだ。宣伝効果があってアクセスが集中しつながらないほどの注目をあつめている。世界中を訪問している写真も多く掲載されているが、トップにあげられているのがダライ・ラマと二人で写っている写真だ。


 ネットで検索してみると、これとは別にCarla Bruni - Site officielもあった。こちらは音楽活動を紹介するもので、ハスキーな声でファンも多い彼女の歌声を視聴することができる。




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